チュニジア旅行記15「アグラブ朝の貯水池」
ケロアンのコンチネンタルホテルで1泊。
次の日は、ケロアン付近の観光です。
最初の観光スポットは、アグラブ朝の貯水池。
9世紀のアグラブ朝時代に作られた貯水池で、もともとは14の貯水池があったらしいのですが、現存するのは4つ(修復したもの)です。大きい貯水池は、直径128m深さ5mで、なかなか見事なものです。
この貯水池、けっこう考えられていて、基本的には大小の丸い貯水池が1セットになっています。遠くの丘から水路で運ばれてきた水は、まずは小さな貯水池に入ります。この小さな貯水池はフィルターの役目をしていて、ここで不純物が濾過されて、きれいになった水が大きいほうの貯水池に流れ込み、溜まる構成になっています。この大きいほうの貯水池に溜まった水を生活用水として使うというもの。濾過には砂が使われていたと説明されました。
この貯水池のすごいところは、1969年にしっかり修復されて、現在も同じ用途で使われているということ。9世紀にできた設備が現在も通用するとは。すごいもんですねえ。
さて、この貯水池を見学したときのお話。
この貯水池は、コンチネンタルホテルのすぐ前にあって、ホテルから歩いて観光することになります。我々のツアーは9人+添乗員1人+ガイド1人の合計11人なのですが、同じホテルに大手旅行代理店の30人近いツアー客が宿泊しており、同じ日同じ時間に貯水池を見学することが判明したのです。
一方、この貯水池を見学するためにはちょっとした塔にのぼる必要があり、その塔の展望台は10人以上のぼると満員状態でマトモな観光ができないみたいなのです。
我がツアーの出発時間は朝の8時。大手ツアーの出発時間も朝の8時。時間をずらそうとしても、現ガイドさんの都合でずらせません。このままだと40人が塔の上ではち合わせ。なんとか早くスタートして先に観光を開始したい状況になりました。
添乗員さん曰く、「人数の多いほうは必ず集合時間に遅れる人がいるので、人数の少ない我々のほうが有利。みなさん時間通りに集合してくださいね。」とのこと。
もちろん我々は、きっちりと8時前に集合。大手ツアーより先にスタートでき、余裕の観光ができました。
ちなみに、我々のツアーは、全員がきっちりと時間を守る人でした。朝の集合時間とか、自由時間が終わったときの集合時間とか、ひとりとして1分も遅れない見事さ。たいへんにテキパキとした観光ができました。また、添乗員さんも余裕のできた時間をうまく使ってくれて、いろいろと予定にないところへ連れて行ってくれたりしました。
時間を守るということは大切ですね。
この時間をきっちり守ることに対しての現地ガイドさんのコメント。
「ありえない。」
ちなみに、ヨーロッパから観光に来る人の多くは、平気で集合時間に1時間くらい遅れるそうです・・・・。
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