出版業界の罠・その1「国宝の美」
最近、出版界は、巧妙な罠を仕掛けてきます。
あるテーマで毎週雑誌を発行し、それを全て買いそろえると、全集として完結するというものです。
例えば、「国宝の美」。
日本の国宝を、いろいろな視野で特集している週刊誌です。
1冊580円というリーズナブルな価格なのでついつい買ってしまうのですが、50冊買いそろえないと完結しません。即ち、合計29,000円かかってしまうのです。
全く同じものであっても、いきなり「国宝の美」という1冊の全集が29,000円で売っていたら、買う人は少ないでしょう。多分私は買いません。
1冊1冊が安いものだから、ついつい買ってしまうのです。
しかも、別料金で保存用のファイルも売られていて、全部そろえるという意欲を刺激してくるのです。
この罠の巧妙なところは、集め始めるとやめられないところ。
私は、寺社仏閣のような歴史的建物は、昔から好きでした。トシをとるにつれて、仏像にもたいへんに興味がわいてきました。なので、寺社仏閣や仏像の特集にお金をかけることは、あまり抵抗はないのです。
ところが、私は、絵画や書物には全く興味がないのです。
50冊のシリーズの中には、寺社仏閣だけではなく、絵画や書物の特集もあるわけですが、全く興味がないのにシリーズを完結するためには買い続けるしかないのです。
なんという巧妙な罠なのでしょう。
出版業界、恐るべし。
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