音楽と私 023「赤ちょうちん/かぐや姫」
神田川の大ヒットの後に発売された赤ちょうちん。赤ちょうちんもヒットしたのですが、かぐや姫としては赤ちょうちんの後にシングルで出したかったのは、22歳の別れかなごり雪だったのだそうです。が、赤ちょうちんを映画化することが決まっており、レコード会社側が一方的に赤ちょうちんをシングルリリースしたのだそうです。かぐや姫としては、不本意だったようです。
この流れがフォークソング絶滅の象徴的な出来事だと思います。先日もこのブログで書きましたが、フォークソングは戦争への憎悪、社会への不満、政治への不信、富裕層への妬み、自分の不甲斐なさ、そういったものが吹き出した反体制的なムーブメントだったはず。それが、体制に飲み込まれていく。そして、ヒットを狙ってお金になりそうな曲を作っていく。こうなってしまっては、どんなにフォークソングっぽい曲を作っても、それはもはやフォークソングではないのだと思います。
結局フォークソングはニューミュージックへと変貌していきます。そこには、反体制的なエネルギーは感じられません。が、一般受けするメロディアスな良い曲が次々と生まれていったのも事実です。この流れを否定的に捉えるつもりはありません。単に、時代が変わったんだなという思いだけです。
それにしても、ギター1本で勝負していた時代が懐かしいです・・・・。
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